『外道の歌』を読んでいて、「鶴巻ってなんであんなに強いんだろう?」とか「過去に何があったの?」って気になったこと、ありませんか? 特に彼の父との関係は、物語のかなり重要な部分を占めていますよね。


実は、鶴巻の父がやったことは、彼の人生はもちろん、物語のもう一人の重要人物・加世子の運命までめちゃくちゃにしてしまうんです。この記事では、鶴巻の父が一体何をしたのか、そしてそのせいで鶴巻がどんな少年時代を送ってきたのか、ちょっと重い話になりますが、その因縁の結末までしっかり解説していこうと思います。


これを読めば、『外道の歌』の物語の深みがグッと増すはずです。よかったら、最後までお付き合いください。
この記事のポイント
- 鶴巻の父がやったことは、本当にひどい犯罪だった。
- そのせいで、鶴巻と彼のお母さんの人生はめちゃくちゃに。
- 事件の被害者だった加世子が、後に鶴巻を育てることになる。
- 鶴巻は父への復讐を通して、自分の過去と向き合う。
外道の歌:鶴巻の父と、壮絶すぎる過去
『外道の歌』に出てくる鶴巻裕。口数が少なくて、とんでもなく強い仕事人ですよね。でも、その強さの裏には、本当に壮絶な過去が隠されているんです。彼の人生を狂わせた、すべての元凶…そう、彼のお父さんの話から始めたいと思います。
鶴巻の父が犯した、あまりにも残虐な犯罪


鶴巻のお父さん、家では息子や奥さんに暴力をふるうような、絵に描いたようなダメ親父でした。でも、彼のヤバさはそれだけじゃなかったんです。
彼がやった一番ひどいこと、それは当時まだ小学生だった女の子、榎加世子を誘拐して、家の離れに閉じ込めてひどいことをし続けた、というものでした。まだ10歳だった鶴巻は、ある日その離れに女の子がいるのを見つけちゃうんです。でも、お父さんからの暴力が怖くて、何もできずに見ないふりをするしかありませんでした。子供だったら、そうなっちゃいますよね…。
結局、お母さんが通報したことでお父さんは逮捕されて、加世子ちゃんは助け出されるんですけど、この事件が、鶴巻と加世子の人生にずーっと暗い影を落としていくことになります。
鶴巻と加世子の関係は、どうなった?


普通に考えたら、加害者の息子と被害者なんて、二度と会うはずのない関係ですよね。でも、この二人は違いました。
事件から8年後、人生にすっかり絶望していた19歳の鶴巻の前に、成長した加世子が現れます。「あの時をやり直せるなら、どうする?」って。彼女は鶴巻に、ただの同情や憐れみじゃなくて、一緒に戦うための「道」を示したんです。ここから、鶴巻を最強の戦闘マシンに育てるっていう、とんでもない計画が始まるんですよ。
日本で1年、その後アメリカの特殊部隊で2年。想像もつかないような訓練を経て、鶴巻は生まれ変わります。それは彼にとって、過去の罪滅くしでもあり、新しい人生を始めるための、たった一つのチャンスだったのかもしれません。
事件後の鶴巻と母親の生活
お父さんが逮捕されて、家から暴力はなくなりました。でも、鶴巻とお母さんを待っていたのは、もっと残酷な現実でした。「犯罪者の家族」っていうレッテルを貼られて、世間中から石を投げられるような毎日が始まったんです。
ホッとしたのも本当に一瞬で、今度は"世間"っていう見えない巨大な敵が、二人をじわじわと追い詰めていきました。
- ネットに顔写真が晒される
- 学校ではイジメの的に
- お母さんは仕事をクビに
- 引っ越しても噂がついて回る
- そして2年後、お母さんは病気で亡くなってしまう
結局、お父さんのたった一つの犯罪が、鶴巻から穏やかな日常も、たった一人の味方だったお母さんさえも奪ってしまったんです。本当にやりきれないですよね。
父のせいで始まった、鶴巻の壮絶な過去
お母さんまでいなくなって、鶴巻の人生はどん底に落ちていきます。親戚の家に引き取られても居場所なんてなくて、完全に一人ぼっち。社会から弾き出されたような状態でした。


お父さんが事件を起こしてから8年間、友達もいない。生きがいもない。あまりの孤独と絶望に、「俺をイジメてた奴らを、一人ずつ殺してやろうか」とか「全部の元凶の親父を殺そうか」なんて考えながら、包丁を持って街をさまよったこともあるくらい、彼の心はボロボロだったんです。
鶴巻のあの無表情の裏には、お父さんのせいで始まった、あまりにもつらくて、悲しい過去があったんですね。
外道の歌:鶴巻と父、復讐の結末
地獄のような訓練を乗り越えて、心も体も鋼鉄のようになった鶴巻。彼が日本に帰ってきたとき、過去との決着をつけるための「復讐」が静かに始まりました。ここからは、鶴巻がお父さんに下した復讐のすべてと、その結末について見ていきましょう。
鶴巻が行った、父への復讐


2年ぶりに日本に帰ってきた鶴巻を待っていたのは、加世子からの「研修」と名付けられた復讐依頼でした。そのターゲットは、もちろん鶴巻自身の父親。
刑務所から出て、のうのうと暮らしていた父親を、鶴巻はいとも簡単に捕まえます。そして、ある貸倉庫に連れて行って縛り上げました。父親が目を覚ますと、目の前にはナイフを手にした加世子がいました。彼女は静かに「最初の依頼人は、私よ」と告げ、自分の手で壮絶な復讐を始めます。
鶴巻は、ただ黙ってその光景を見ていました。それは、かつて何もできなかった自分への決別であり、新しい人生を始めるための、一つの儀式だったのかもしれません。
鶴巻の父の、悲惨な最後
父親は加世子から徹底的に復讐されましたが、その結末は「死」ではありませんでした。もっと惨めなものだったんです。
加世子は、自分が受けた苦しみをなぞるように、ナイフで父親の体を傷つけていきました。手、足、指…そして最後は。でも、命だけは奪わなかった。
なぜなら、「あいつがやったことは、死んで償えるほど軽い罪じゃない」というのが彼女の考えだったから。そしてこれは、これから復讐の仕事をしていく鶴巻に「罪と罰のバランス」を教えるための、最初の研修でもあったんです。
鶴巻のお父さんは、最後まで自分を捕まえたのが、変わり果てた自分の息子だとは気づかないまま、ボロボロの姿でどこかへ捨てられました。まさに、自業自得という言葉がぴったりの結末でしたね。
外道の歌:鶴巻と父の物語のまとめ
質問(Q);「外道の歌」に出てくる鶴巻のお父さんって、どんな人?
回答(A);家では暴力をふるい、外では少女(榎加世子)を誘拐してひどいことをした、本当にどうしようもない犯罪者です。
質問(Q);お父さんのせいで、鶴巻とお母さんはどうなったの?
回答(A);「犯罪者の家族」として世間からひどい仕打ちを受け、お母さんは心を病んで亡くなり、鶴巻も孤独で荒んだ少年時代を送りました。
質問(Q);事件の被害者・加世子と鶴巻の関係は?
回答(A);事件から8年後、加世子が鶴巻を見つけ出し、自分の復讐のための最強のパートナーとして、彼を徹底的に鍛え上げました。
質問(Q);鶴巻は、お父さんに復讐したの?
回答(A);はい。加世子の最初の依頼として父親を捕まえ、彼女が復讐するのを見届けることで、過去との決着をつけました。
質問(Q);鶴巻のお父さんの最後はどうなった?
回答(A);殺されはしませんでしたが、加世子にひどい拷問を受けた後、生きたまま山奥に捨てられるという、とても惨めな結末を迎えました。
鶴巻の強さの裏にあった、お父さんとの壮絶な過去、いかがでしたか。一人の人間のせいで、こんなにも多くの人生が狂ってしまうなんて、本当にひどい話ですよね。でも、被害者だった加世子が彼に新しい道を示したというのも、不思議な運命のめぐり合わせを感じます。こういう複雑で深い人間ドラマが、この『外道の歌』の魅力なんだと思います。最後まで読んでいただき、ありがとうございました!もし気になったら、この衝撃的な物語、まんが王国などでぜひ読んでみてください。