

こんにちは!今回は、あの独特な雰囲気で話題の漫画『光が死んだ夏』の世界に浸れるクトゥルフ神話TRPGシナリオ「████が消えた夏」について、遊び方から魅力まで徹底的にご紹介します。『光が死んだ夏』のファンはもちろん、TRPGに興味があるけれど一歩踏み出せなかった、という30代のあなたにもぜひ読んでいただきたい内容です。
このシナリオの最大の魅力は、プレイヤーキャラクターが記憶喪失の状態で物語が始まるという設定。プレイヤー自身とキャラクターが一体となって謎を解き明かしていくスリルは、まさにサスペンスホラーの醍醐味です。しかも、プレイヤー2人で遊べるので、気心の知れた友人とじっくり濃密な時間を過ごせますよ。


この記事では、シナリオの入手方法といった基本情報から、実際のプレイに必要なルール、オンラインでの遊び方まで、『光が死んだ夏』のTRPGを心ゆくまで楽しむための情報を網羅的に解説します。TRPG未経験の方もご安心ください。さあ、一緒に希望ヶ山町の謎に満ちた夏へと足を踏み入れましょう!
この記事のポイント
- 「████が消えた夏」の入手方法と無料公開されている閲覧サイト
- 原作とは異なるパラレルワールド設定と、その魅力
- 記憶喪失から始まる、没入感の高い物語の進め方
- オンラインプレイに必要なツールや準備、画像素材の活用法
- 原作者・モクモクれん先生とシナリオ制作者・むつー氏のコメント
『光が死んだ夏』のTRPGシナリオを楽しむ方法
シナリオの入手方法と閲覧サイト:無料で体験できる公式コラボ企画
『光が死んだ夏』の世界をTRPGで体験できるシナリオ「████が消えた夏」(読み方は「なにかがきえたなつ」または「ヒカルがきえたなつ」などの説がありますが、公式には「が消えた夏」とされています)は、原作コミックス第6巻の発売を記念して、2024年12月4日に公開された特別無料シナリオです。


「TALTO」へアクセスするには、Googleなどの検索エンジンで「TALTO 光が死んだ夏」と検索すれば、すぐに見つかるはずです。スマートフォンからでもPCからでも、手軽に閲覧・ダウンロードが可能です。シナリオページには、あらすじや推奨人数、プレイ時間目安(ボイスセッションで3~4時間程度)といった基本情報も分かりやすく記載されています。
シナリオを手掛けたのは、数々の人気TRPGシナリオを生み出している作家であり、ゲーム実況者としても活躍中の「むつー」さん。代表作には「壊胎(かいたい)」や「傀逅(かいこう)」などがあり、そのドラマチックな展開と緻密な構成は多くのTRPGプレイヤーを魅了しています。さらに、TRPG入門書『むつーと遊ぶ!はじめてのTRPG(KADOKAWA刊)』も執筆しており、初心者への配慮も忘れません。そして、シナリオ内のイラストは、なんと原作者のモクモクれん先生ご本人が担当!この豪華コラボレーションはファンならずとも見逃せませんね。デザインはありあさんが担当されています。
KADOKAWAの公式サイトでは、むつーさんとモクモクれん先生からのコメントも掲載されています。むつーさんは「原作の空気感を損なわず、TRPGとしてのおもしろさを追求しました」、モクモクれん先生は「原作とはまた違ったヒリヒリ感を体験していただけると思います」と語っており、本作への期待が高まります。


シナリオ情報 | 詳細 |
---|---|
タイトル | ████が消えた夏(読み方:「が消えた夏」) |
制作者 | むつー |
イラスト | モクモクれん(原作者) |
デザイン | ありあ |
入手方法 | TRPGシナリオ投稿サイト「TALTO」にて無料公開 |
対応ルール | クトゥルフ神話TRPG(第6版推奨) |
プレイヤー数 | 2人固定 |
プレイ時間目安 | ボイスセッションで3~4時間 |
推奨技能 | 《目星》《聞き耳》《図書館》など探索系技能、交渉系技能 |
原作との世界観の違いと共通点:パラレルワールドで描かれるもう一つの「夏」
モクモクれん先生による原作漫画『光が死んだ夏』は、KADOKAWAのWeb漫画サイト「ヤングエースUP」で大好評連載中の作品です。どこにでもあるような田舎町を舞台に、親友だったはずの「光」が、人間ではない“ナニカ”に成り代わられてしまったことに気づいた主人公「よしき」の物語。よしきは、“ナニカ”と化した光(作中では便宜上ヒカルと呼ばれることも)と共に生活を続けながら、その正体を周囲に隠し、共存の道を探ります。しかし、彼らの周囲では次々と不可解な怪現象が起こり始め、日常はじわじわと侵食されていく…という、背筋も凍るようなサスペンスホラーです。原作の鬱々とした雰囲気や、光が死んだ夏のナニカが抱える複雑な感情に引き込まれる読者も多いでしょう。
TRPGシナリオ「████が消えた夏」は、この原作の世界観をベースにしつつも、独自の物語が展開されます。
共通点:
- 物語の舞台は、原作と同じ「希望ヶ山町」。あの独特の閉塞感や夏の気配を感じられます。
- 原作に登場するよしきやヒカル(あるいはそれに類する存在)がNPC(ノンプレイヤーキャラクター:キーパーが操作するキャラクター)として登場する可能性があります。
- 主人公となる探索者たちは、希望ヶ山町に住む高校生。
- 原作同様、謎めいた雰囲気やじわじわと迫りくる恐怖、不思議な出来事が物語の中心となります。
異なる点:
- 物語は原作の正史とは異なる、パラレルワールド(並行世界)として描かれます。つまり、原作の展開を知っていても、新鮮な気持ちで楽しめます。
- プレイヤーは固定で2人。希望ヶ山高校の同じクラスに通う同級生という設定です。キャラクターは新規に作成します。
- 探索者たちは物語開始時点で記憶を失っています。この設定が、物語への没入感を高めます。
- 『クトゥルフ神話TRPG』のルールシステムを使用するため、原作にはない「神話的事象」や「宇宙的恐怖」の要素が加わってきます。
このシナリオは、原作者モクモクれん先生とシナリオ制作者むつーさんが綿密に打ち合わせを重ねて制作されました。そのため、原作の世界観を深くリスペクトしつつ、TRPGならではの「プレイヤーが物語を能動的に体験する」という面白さが最大限に引き出されています。原作ファンにとっては、愛するキャラクターたちが生きる世界を別の視点から、まさに「体験」できる、またとない機会となるでしょう。例えば、「光が死んだ夏」でよしきが異形と一緒にいる理由を考察している方なら、このTRPGでの体験が新たな気づきを与えてくれるかもしれません。
原作を知らなくても楽しめる魅力:記憶喪失だからこそ面白い!
「『光が死んだ夏』のTRPG、興味あるけど原作を読んでないんだよな…」そんなあなたも全く問題ありません。「████が消えた夏」は、原作未読の方でも存分に楽しめるように、様々な工夫が凝らされています。
その最大の理由は、プレイヤーキャラクターが「記憶喪失」の状態で物語がスタートするという点です。自分が誰で、ここがどこで、何が起きているのか…キャラクター自身が何も知らないため、プレイヤーが原作の知識を持っていなくても、キャラクターと同じ目線で、一緒に世界の謎や自分自身のことを少しずつ発見していくことができます。プレイヤーの知識不足が、そのままロールプレイに活かせるわけですね。
また、シナリオ制作者のむつーさんは、前述の通りTRPGの入門書を執筆するほど、初心者に優しいゲームデザインに長けたクリエイターです。このシナリオも、TRPGが初めてという人でも戸惑わないよう、ルール説明や情報開示のタイミングなどが丁寧に設計されています。
原作を知らない人にとっての魅力をまとめると以下の通りです:
- シンプルなキャラクター設定: 探索者は「希望ヶ山高校の同じクラスに通う同級生」という非常に分かりやすい設定。複雑な背景を事前に作り込む必要がなく、気軽に始められます。KADOKAWA公式サイトによると、探索者は高校2年生で、POW(精神力)は10以上が推奨されています。
- 予測不能な新鮮な体験: 原作の展開を知らないからこそ、目の前で起こる出来事や明らかになる事実に、純粋に驚き、恐怖し、感動することができます。全ての情報が初体験となるため、物語への没入感はより一層高まるでしょう。
- クトゥルフ神話TRPGならではの恐怖と謎解き: 『光が死んだ夏』が持つ元々のホラー要素に加え、クトゥルフ神話特有のじわじわとSAN値を削るような恐怖や、宇宙的なスケールでの謎解きが楽しめます。
- 少人数での濃密なプレイ: プレイヤー2人とキーパー1人という少人数構成のため、一人ひとりの発言や行動が物語に大きく影響します。友人との協力や葛藤が、忘れられない物語を紡ぎ出すでしょう。
TRPGとは「テーブルトーク・ロールプレイングゲーム」の略。参加者がそれぞれ架空のキャラクターを演じ、会話やサイコロを使った判定を通じて、キーパーが提示する物語を一緒に進めていくゲームです。このシナリオをきっかけに、TRPGの面白さに目覚める人も多いかもしれませんね。
もちろん、初めてTRPGをプレイする場合、特に「クトゥルフ神話TRPG」の基本ルールを把握するには、少し時間が必要かもしれません。しかし、このシナリオは、そうした初心者へのハードルをできる限り低くするよう配慮されていますので、TRPGデビューにはまさにうってつけの作品と言えるでしょう。
記憶喪失から始まる物語の進め方:失われた記憶と町の謎に迫る
「████が消えた夏」の特筆すべき点は、プレイヤーキャラクターたちが記憶を失った状態で物語が幕を開けることです。これはプレイヤーにとっても、そしてキャラクターにとっても、非常にスリリングでミステリアスな体験の始まりを意味します。
物語の進め方は、おおむね以下のようになります:
- キャラクター作成: まず、希望ヶ山高校に通う高校2年生のキャラクターを2人作成します。名前や性別、外見といった基本的な設定に加え、クトゥルフ神話TRPG(第6版推奨)のルールに従って能力値や技能値を決定します。前述の通りPOW10以上が推奨され、推奨技能には《目星》《聞き耳》《図書館》といった探索に役立つものや、NPCとのやり取りで重要になる交渉系技能(《言いくるめ》《信用》《説得》など)が含まれます。
- 記憶喪失という導入: ゲームが始まると、キャラクターたちは自分が何者で、なぜ今この場所にいるのか、そして隣にいる同級生との関係性すら思い出せない状態に置かれます。
- 手探りの探索と情報収集: プレイヤーは、キーパーが描写する周囲の状況や、出会う人々(NPC)との会話から、自分たちの記憶の断片や、この希望ヶ山町で何が起きているのか、少しずつ情報を集めていきます。
- 深まる謎と仮説構築: 集めた情報を元に、記憶喪失の原因や、町で頻発する怪異現象の真相、そして自分たちが何をすべきなのかを推理し、謎の核心へと迫っていきます。
- 選択と決断、そして結末へ: 物語の進行中、プレイヤーは様々な選択と決断を迫られます。その一つ一つの行動が物語の展開を左右し、最終的にどのような結末を迎えるのかは、プレイヤーたちの手に委ねられています。
このシナリオでは、キーパーはむつーさんが手掛けたシナリオブックに沿って物語を導きますが、TRPGの醍醐味は、プレイヤーの自由な発想や行動、そしてダイスの出目によって、予測不能なドラマが生まれる点にあります。記憶喪失という設定は、プレイヤーに純粋な謎解きの楽しさを提供すると同時に、原作の持つサスペンスフルなホラーテイストを肌で感じる絶好の機会を与えてくれます。また、原作を知らないプレイヤーが自然に物語の世界観に入り込めるという大きなメリットもあります。
プレイに必要なものは以下の通りです:
- クトゥルフ神話TRPG(第6版)のルールブック(必須ではありませんが、あるとより深く楽しめます。キーパーがいれば、基本ルールは教えてもらえます)
- サイコロ(特に6面体ダイスと10面体ダイスを2つ。10面体ダイス2つで1~100の数値を出すパーセンテージロールを行います)
- キャラクターシート(キャラクターの能力値や情報を記録する用紙。手書きでも、オンラインツールでも可)
- 筆記用具(鉛筆や消せるボールペンなど)
- シナリオデータ(TALTOサイトからダウンロードしたもの)
- オンラインでプレイする場合は、後述する画像素材や各種ツール
気の置けない友人と共に、失われた記憶の謎を追いながら、希望ヶ山町の深い闇に挑んでみてください。その過程で生まれる緊張感、そして絆は、きっと忘れられないTRPGならではの体験となるでしょう。
クトゥルフTRPGで漫画の世界を体験しよう
基本ルールと初心者向け遊び方:意外と簡単なTRPGの世界
クトゥルフ神話TRPGは、20世紀初頭の怪奇小説家H.P.ラヴクラフトとその影響を受けた作家たちによって創造された「クトゥルフ神話」の世界観を背景にした、テーブルトーク・ロールプレイングゲームです。「████が消えた夏」シナリオは、このクトゥルフ神話TRPGのルール(特に第6版を推奨)を用いて、『光が死んだ夏』のあの独特な空気感をゲームとして体験できるようにデザインされています。


プレイヤーは、自分の分身となる「探索者(たんさくしゃ)」と呼ばれるキャラクターを作成し、キーパー(KPとも呼ばれます。ゲームマスター(GM)にあたる進行・審判役)が語り部となって展開する物語の中で、様々な謎や困難に立ち向かいます。キャラクターが何か特別な行動(例:怪しい場所を調べる、誰かを説得する、危険から逃げる等)を試みる際、その成否は主にダイスロールによって判定されます。このダイスの出目によるハラハラドキドキ感が、TRPGの面白さの一つです。
クトゥルフ神話TRPGを始めるために、最低限用意したいものは以下の通りです:
必要なもの | 説明 |
---|---|
ルールブック | 「クトゥルフ神話TRPG(第6版)」のルールブック。必須ではありませんが、KPをする人や深く楽しみたい人は持っていると便利です。現在は第7版も主流ですが、このシナリオは第6版準拠です。 |
サイコロ(ダイス) | 主に使うのは6面体ダイス(D6)と10面体ダイス(D10)。特にD10を2個振って出す0~99のパーセンテージロール(1D100)が技能判定の基本となります。 |
キャラクターシート | 作成した探索者の能力値、技能、背景、持ち物などを記録する用紙。ネットでテンプレートが配布されています。 |
筆記用具 | キャラクターシートへの記入やメモ取りに。消せるものが便利。 |
メモ用紙 | ゲーム中に得た情報や伏線を書き留めておくために。 |


ゲームの基本的な流れは、以下のようになります:
- キャラクター作成: 自分が演じる探索者の名前、職業、能力値、技能値、背景などをルールブックやキーパーの指示に従って決定します。「████が消えた夏」では、希望ヶ山高校の生徒という設定があります。
- シナリオ導入: キーパーが、探索者たちが置かれた状況や、物語の始まりとなる出来事を説明します。このシナリオでは、記憶喪失の状態からスタートします。
- 探索と情報収集: プレイヤーは、キーパーに「どこを調べたい」「誰に何を聞きたい」といった行動を宣言し、情報を集め、謎を解き明かしていきます。
- 技能判定: 「図書館で古い資料を調べる」「怪しい物音に聞き耳を立てる」といった行動の成否を、対応する技能値を使ってダイスロールで判定します。成功すれば新たな情報が、失敗すれば思わぬトラブルが起こることも。
- クライマックスと結末: 物語が佳境に入り、探索者たちは大きな謎や脅威と対峙します。ここでのプレイヤーの選択と行動、そしてダイスの女神の微笑みによって、物語は様々な結末を迎えます。
シナリオ制作者のむつーさんは、TRPG入門書『むつーと遊ぶ!はじめてのTRPG』を出版するほど、初心者がTRPGの楽しさを体験できるよう導くことに長けています。そのため、「████が消えた夏」も、TRPG未経験者やクトゥルフ神話TRPGに不慣れな方でも、安心して楽しめるように様々な配慮がなされています。初めてだからといって、気負う必要は全くありません。
ただし、ゲームの性質上、最初のうちは独自の用語やルールに少し戸惑うこともあるかもしれません。焦らず、キーパーや一緒に遊ぶ友人に聞きながら、ゆっくりと慣れていくのが一番です。分からないことを素直に質問できる雰囲気を作るのも、楽しいセッションのコツですよ。
2人プレイの特徴と遊び方のコツ:相棒との絆が試される濃密体験
「████が消えた夏」は、プレイヤー2人とキーパー1人という、比較的少人数で遊ぶことを前提にデザインされています。この「2人プレイ(2PLとも呼ばれます)」という形式には、TRPGならではの魅力が凝縮されています。
まず大きな特徴として、プレイヤー一人ひとりが物語に深く関与できる点が挙げられます。大人数のセッションでは、どうしても発言機会や見せ場が分散しがちですが、2人プレイならば、それぞれのキャラクターの行動や決断が物語に大きな影響を与え、より主体的に物語を紡いでいく実感を得やすくなります。また、プレイヤー同士の意見交換も活発になりやすく、密なコミュニケーションを通じて物語を進行させられるのも魅力です。原作の光が死んだ夏のヒカよしカップリング考察!関係性の謎に迫るのような、キャラクター同士の深い関係性をTRPGで体験できるかもしれません。
このシナリオでは、プレイヤーが操作する2人の探索者は「希望ヶ山高校の同じクラスに通う同級生」という設定です。そして、共に記憶を失った状態で、未知の恐怖と謎に立ち向かうことになります。この設定が、2人のキャラクター間の協力関係や絆を自然と深めてくれるでしょう。
2人プレイをより楽しむためのコツをいくつかご紹介します:
- 協力関係を意識したキャラクター設定: キャラクター作成の段階で、2人の関係性(例:幼馴染、部活の仲間、クラスではあまり話さないけれど何となく気になる存在だった、など)を少し考えておくと、ロールプレイがより自然で深みのあるものになります。記憶喪失という設定なので、ゲーム開始時にはお互いをよく覚えていなくても、物語が進むにつれて過去の関係性が明らかになる…といった展開も面白いでしょう。
- 得意分野の分担: キャラクターの技能値(スキル)を割り振る際に、お互いの得意分野がなるべく重ならないように分担すると、探索や問題解決がスムーズに進みます。例えば、一方が《目星》や《聞き耳》といった探索系技能に長け、もう一方が《説得》や《心理学》といった対人交渉系技能に優れている、といった具合です。もちろん、お互いの弱点を補い合うような構成もドラマを生みます。
- 積極的なコミュニケーションと意見交換: 2人しかいないのですから、遠慮は禁物です。「あそこが怪しいと思うんだけど、どう思う?」「ここは私に任せてくれないか?」など、積極的に自分の考えを伝え、相棒の意見にも耳を傾けましょう。意見が食い違った時こそ、ロールプレイの見せ所です。
- 情報共有と役割分担: セッション中に得られた情報は、2人で共有し合うことが非常に重要です。メモを取る際も、例えば一人がNPCの発言を、もう一人が場所や状況に関する情報を記録するなど、分担すると効率的です。
「████が消えた夏」における2人プレイでは、記憶喪失という共通の困難を抱えたキャラクターたちが、お互いを頼り、支え合いながら真相に近づいていく過程そのものが、大きな魅力となります。顔も名前も思い出せない「誰か」と共に、未知の恐怖と対峙する緊張感と、そこから芽生えるかもしれない奇妙な連帯感は、このシナリオならではの特別な体験と言えるでしょう。
プレイ中は、キーパーからの問いかけや描写に対して、「もし自分がこのキャラクターだったら、どう考え、どう行動するか」を想像し、キャラクターになりきって発言したり行動したりしてみてください。最初は少し照れくさいかもしれませんが、その「ごっこ遊び」感覚こそがTRPGの根源的な楽しさ。慣れてくれば、アドリブで会話をしたり、キャラクターの個性を爆発させたりする面白さに、きっと夢中になるはずです。
オンラインプレイに必要な素材と準備:離れていても繋がれる現代の遊び方
「████が消えた夏」は、かつて主流だった対面でのセッション(実際に集まって遊ぶ形式)はもちろん、インターネットを介したオンラインセッション(通称:オンセ)でも十分に楽しむことができます。むしろ、現代ではオンラインでTRPGを遊ぶスタイルが非常にポピュラーになっています。ここでは、オンラインでこのシナリオをプレイするために必要なものや準備について解説します。
まず、快適なオンラインTRPGセッションを行うための基本的な環境を整えましょう:
必要なもの | 説明 |
---|---|
安定したインターネット接続 | 音声や映像が途切れないよう、可能であれば有線LAN接続が理想的です。 |
マイク付きヘッドセットまたはイヤホンマイク | クリアな音声でのコミュニケーションは非常に重要です。スピーカーだとハウリングの原因になることも。 |
ウェブカメラ(任意) | 必須ではありませんが、お互いの表情が見えることで、より臨場感が増し、コミュニケーションも取りやすくなります。 |
デジタルダイスローラー | Discordのbotや、オンラインセッションツールに内蔵されているダイス機能など、オンラインでサイコロを振るためのツール。 |
コミュニケーションツール | 主にボイスチャット用。Discord(ディスコード)が最もポピュラーですが、ZoomやGoogle Meetなども利用可能です。テキストチャットも併用します。 |
オンラインセッションツール(TRPG支援ツール) | キャラクターの立ち絵やマップ、背景画像などを表示し、盤面を共有できるウェブサービス。日本では「ココフォリア」が非常に人気です。他にも「Roll20」などがあります。 |
嬉しいことに、「████が消えた夏」のシナリオは、前述のTRPGシナリオ投稿サイト「TALTO」にて、シナリオ本編だけでなく、オンラインセッションで活用できる美麗な画像素材(背景、NPCの立ち絵など)も一緒に無料配布されています。これらの公式素材をオンラインセッションツールにアップロードして使用することで、原作の雰囲気を視覚的にも存分に味わいながらプレイすることが可能になります。
オンラインプレイの準備手順は、概ね以下の通りです:
- TALTOからシナリオと画像素材をダウンロード: まずは「TALTO 光が死んだ夏」で検索し、公式サイトから必要なファイルをダウンロードしましょう。
- オンラインセッションツールのルーム準備(主にKP作業): キーパーは、ココフォリアなどのツールでセッション用のルームを作成し、ダウンロードした背景画像やNPCの立ち絵、場合によってはマップ画像などを配置・設定していきます。プレイヤーも、自分のキャラクターの立ち絵を用意してKPに渡しておくと、より雰囲気が高まります。
- コミュニケーションツールのサーバー・チャンネル設定: Discordなどで、参加者専用のサーバーやボイスチャンネル、テキストチャンネル(雑談用、情報共有用など)を準備します。事前にマイクテストを行い、全員が快適に会話できるか確認しておきましょう。
- デジタルキャラクターシートの準備: オンラインで共有・編集できるキャラクターシート(例:Googleスプレッドシートや、ココフォリアのコマに直接能力値を入力するなど)を用意すると便利です。
- 緊急連絡手段の確保: 万が一の通信トラブルに備えて、TRPGツール以外の連絡手段(例:LINEやX(旧Twitter)のDMなど)も確認しておくと安心です。
オンラインプレイ最大のメリットは、地理的に離れた場所にいる友人とも、気軽に一緒に遊べる点です。時間さえ合わせれば、全国どこにいても、あるいは海外からでもセッションに参加できます。ただし、参加者それぞれのインターネット環境やPCスペックによっては、音声の遅延や途切れ、ツールの動作が重くなるといったトラブルが発生する可能性もあります。そのため、セッション開始前には、必ず参加者全員でツールの動作確認や通信テストを行うことを強くおすすめします。
むつーさんとモクモクれん先生によって提供される公式の画像素材をオンラインセッションツールで活用すれば、『光が死んだ夏』のあの独特な、息苦しいほど美しい世界観を、より深く、より鮮明に体験できることでしょう。原作の持つ空気感を肌で感じながらプレイできるというのは、このコラボシナリオならではの大きな魅力の一つです。もしかしたら、「光が死んだ夏」の謎の穴の正体に迫るヒントが、このTRPGの中に見つかるかもしれませんね。
セッション配信の視聴方法と楽しみ方:プロのプレイを見て学ぼう!
「████が消えた夏」が実際にどのようにプレイされるのか、その雰囲気を知りたいという方には、シナリオ制作者であるむつーさんご自身がキーパーを務めたセッション配信の視聴がおすすめです。この配信は、2024年12月8日にむつーさんのYouTubeチャンネル「むつー / mutuu gaming」にて行われました。
この記念すべきセッションの出演者は以下の通りです。TRPG好きならずとも、ゲーム実況ファンにはお馴染みの豪華な顔ぶれですね!
役割 | 出演者 | 備考 |
---|---|---|
キーパー(KP) | むつーさん | シナリオ制作者ご本人! |
プレイヤー(PL) | シャオロンさん | ゲーム実況グループ「○○の主役は我々だ!」メンバー |
プレイヤー(PL) | ぺいんとさん | ゲーム実況グループ「日常組」リーダー |
2025年5月現在、このセッション配信のアーカイブは、むつーさんのYouTubeチャンネルのメンバーシップ限定コンテンツとして公開されています。メンバーシップに登録することで、この貴重なセッションの全編を視聴することができます。
メンバーシップへの登録方法(一般的なYouTubeチャンネルの場合):
- むつーさんのYouTubeチャンネル「むつー / mutuu gaming」にアクセスします。
- チャンネルのトップページや動画再生ページに表示されている「メンバーになる」または「登録」といったボタン(チャンネルによって表記が異なる場合があります)をクリックします。
- 画面の指示に従い、プランを選択し、支払い情報などを入力して登録手続きを完了します。
セッション配信を視聴する際には、以下のポイントに注目すると、より深く楽しめ、また自身のプレイの参考にもなるでしょう:
- ルールの具体的な運用: ルールブックを読むだけでは分かりにくい、技能判定のタイミングや処理、SANチェックの演出などが、実際のプレイを通して具体的に理解できます。
- ロールプレイの妙技: ベテランプレイヤーたちが、どのようにキャラクターを演じ、会話を盛り上げ、物語に深みを与えているのかを観察できます。特に記憶喪失という設定を活かしたロールプレイは参考になるはずです。
- キーパリングの技術: シナリオ制作者でもあるむつーさんが、どのように場面を描写し、プレイヤーの行動を促し、物語を進行させていくのか。その卓越したキーパリング技術は必見です。
- プレイヤー間の化学反応: シャオロンさんとぺいんとさんという、気心の知れた2人のプレイヤーが、どのように協力し、時には意見を戦わせながら謎に立ち向かっていくのか。その掛け合いの面白さも魅力です。
セッション配信を視聴することは、特にTRPG初心者にとって、ゲームの流れや雰囲気を掴むための絶好の機会となります。実際のプレイを見ることで、漠然とした不安が解消され、「自分もやってみたい!」という気持ちが高まることでしょう。また、経験者にとっても、他の人のプレイスタイルやキーパリングから新たな発見や学びがあるはずです。
むつーさんは、「壊胎」「傀逅」といった数々の傑作シナリオで知られ、その作品は多くのTRPGファンを熱狂させてきました。2023年8月には、代表作「傀逅」の単独展覧会が渋谷PARCOで開催されるなど、TRPG業界を牽引するトップクリエイターの一人です。そんな実力派が手掛けた『光が死んだ夏』のTRPGシナリオの公式セッションを視聴できるというのは、ファンにとってはこれ以上ない喜びと言えるでしょう。原作の不穏な雰囲気が好きな方は、「光が死んだ夏」の鬱要素についての分析記事を読むと、さらに世界観への理解が深まるかもしれません。
セッション配信で十分に雰囲気を掴んだ後は、ぜひあなた自身も友人や仲間たちと一緒に「████が消えた夏」の謎に満ちた世界へ飛び込んでみてください。原作『光が死んだ夏』のあの独特な空気感を、今度はあなたが主人公となって体験し、あなたたちだけの唯一無二の物語を紡ぎ出す楽しさを、存分に味わえるはずです。
引用:TRPGオリジナルシナリオ「■■■■が消えた夏」|『光が死んだ夏』KADOKAWA公式サイト
『光が死んだ夏』のTRPGシナリオを初心者でも楽しめる?:まとめ
最後に、ここまでの内容をQ&A形式で簡潔にまとめました。
質問(Q):
「████が消えた夏」シナリオはどこで手に入りますか?有料ですか?
回答(A):
TRPGシナリオ投稿サイト「TALTO(タルト)」で完全無料で公開されており、誰でも入手可能です。オンラインセッション用の画像素材も同梱されています。
質問(Q):
原作漫画『光が死んだ夏』との関係は?
回答(A):
舞台は原作と同じ「希望ヶ山町」ですが、物語は原作とは異なるパラレルワールドとして展開されるオリジナルのストーリーです。原作者のモクモクれん先生もイラストで参加しています。
質問(Q):
原作を知らなくても楽しめますか?TRPG初心者でも大丈夫?
回答(A):
プレイヤーキャラクターが記憶喪失という設定なので、原作の知識がなくても全く問題なく楽しめます。シナリオ自体も初心者向けに丁寧に作られているため、TRPGデビューにも最適です。
質問(Q):
物語は具体的にどのように進んでいくのですか?
回答(A):
記憶を失った2人の高校生(プレイヤーキャラクター)が、自分たちの過去や希望ヶ山町で起きている奇妙な出来事の謎を探るため、手探りで情報を集め、真相に迫っていくサスペンスホラーです。
質問(Q):
クトゥルフ神話TRPGの基本的なルールって難しいですか?
回答(A):
基本は、プレイヤーが自分のキャラクターを演じ、キーパーの誘導のもと、サイコロ(ダイス)を使って行動の成否を判定しながら物語を進めていく対話型のゲームです。キーパーがサポートするので、最初から全てのルールを覚える必要はありません。
質問(Q):
このシナリオは2人プレイ専用とのことですが、どんな特徴がありますか?
回答(A):
プレイヤー一人ひとりが物語に深く関与でき、相棒となるもう一人のプレイヤーとの協力や葛藤を通じて、濃密な物語体験ができるのが特徴です。没入感も高まります。
質問(Q):
オンラインでプレイする場合、何を用意すればいいですか?
回答(A):
安定したインターネット環境、マイク付きヘッドセット、Discordなどのコミュニケーションツール、ココフォリアなどのオンラインセッションツールが必要です。TALTOで配布されている画像素材も活用しましょう。
質問(Q):
実際のプレイの様子(セッション配信)はどこで見られますか?
回答(A):
シナリオ制作者であるむつーさんのYouTubeチャンネル「むつー / mutuu gaming」で配信されました。現在(2025年5月時点)は、チャンネルのメンバーシップに登録することでアーカイブを視聴できます。
この「████が消えた夏」は、あの独特な魅力を持つサスペンスホラー漫画『光が死んだ夏』の世界観を、プレイヤー自身の手で体験できるまたとない貴重な機会です。初心者でも安心して楽しめるように、シナリオ制作者のむつーさんによる細やかな配慮が随所に散りばめられています。TRPGという遊びに少しでも興味が湧いたなら、ぜひこのシナリオを手に取って、気の合う友人と一緒に希望ヶ山町の謎に挑戦してみてください。記憶の断片を拾い集め、お互いを頼りにしながら、あなたたちだけの物語を紡いでいく体験は、きっと新鮮で、忘れられないものになるはずです!
原作漫画『光が死んだ夏』は、「ヤングエースUP」や「コミックウォーカー」、「ニコニコ漫画」などのウェブサイトやアプリで読むことができます。また、単行本も発売されており、電子書籍版はebookjapanなどでも購入可能です。さらに、待望のテレビアニメ化が決定し、2025年夏からの放送が予定されています。この機会に、漫画やTRPGで『光が死んだ夏』の世界に深く触れておくのも良いかもしれませんね。最後までお読みいただき、ありがとうございました!