この記事では、壮大な物語の序盤、ゲームオブスローンズ シーズン1の第2話「王の道(The Kingsroad)」のストーリーを分かりやすく解説します。複雑な人間関係や各所で起こる事件が、今後の物語にどう影響していくのか、そのポイントを押さえていきましょう。
ゲームオブスローンズ1章1~3話相関図
まずは序盤の登場人物の関係性を確認しておきましょう。特にスターク家、ラニスター家、そして海を渡ったターガリエン家の動きが重要になってきます。
ゲームオブスローンズ第1章 2話のストーリー解説
ドスラクの海を渡るデナーリス
東の大陸エッソスでは、カール・ドロゴに嫁いだデナーリス・ターガリエンが、夫と共にドスラクの民と馬で移動を続けていました。慣れない異文化の生活に戸惑いながらも、彼女は徐々にその環境に適応しようとしています。侍女からドスラク流の閨事の手ほどきを受けるなど、か弱い少女から力強い女王へと変貌していく兆しが見え始めています。
北の壁へ向かうティリオン
一方、ウィンターフェル城では、王の手として南へ向かうネッド・スターク一行とは別に、ティリオン・ラニスターが北の「壁」へと向かうことを決意します。壁の向こうに潜む脅威や、壁を守るナイツ・ウォッチの現状に興味を持ったようです。小人症であることから家族にも疎まれるティリオンですが、その知性と好奇心は他の追随を許しません。
ブランの枕元での駆け引き
城から転落し、意識不明のまま眠り続けるブラン。母キャトリンは付きっきりで看病を続けています。そこへ、ブラン転落の真相を知る(であろう)サーセイ・ラニスターがお見舞いに現れます。サーセイは、自身もかつて熱病で子供を亡くした経験を語り、キャトリンに同情を示しますが、その言葉の裏には別の意図が隠されているのかもしれません。
キャトリンはサーセイの訪問に警戒心を解きません。
ジョンからアリアへ、別れの贈り物
ネッドの落とし子であるジョン・スノウは、ナイツ・ウォッチになるため北の壁へ向かうことを決めていました。出発前、ジョンはおてんばな妹アリアに、細身の剣「ニードル」をプレゼントします。これは、淑女らしさを求められるアリアの個性をジョンが理解し、応援している証とも言えるでしょう。「針(Needle)で縫うように突くんだ」というジョンの言葉は、アリアの後の運命を暗示しているかのようです。
キャトリンの怒りとネッドの苦悩
ジョンは、眠るブランにも別れを告げようと病室を訪れます。しかし、キャトリンはジョンに対して冷たい態度をとります。夫の落とし子であるジョンの存在は、彼女にとって受け入れがたいものでした。部屋に入ってきたネッドは、そんな妻とジョンの間に漂う重い空気を感じ取り、辛そうな表情でキャトリンに王都への出発が迫っていることを告げます。
王の道での会話:ターガリエン家への警戒
王都キングズランディングへ向かう道中、ロバート王のもとに「デナーリス・ターガリエンがドスラクの族長と結婚した」という知らせが届きます。かつてターガリエン王朝を打倒したロバートとネッドは、この報せに警戒感を強めます。「もしターガリエン家がドスラクの軍勢を率いてウェスタロス大陸に攻め込んできたら…」二人の間には、再び戦乱の世が訪れることへの懸念が広がります。
ブラン暗殺未遂事件:ダイアウルフの活躍
ウィンターフェル城で火事が起こり、人々が騒然とする中、キャトリンがブランの病室から離れた隙を狙って、何者かがブランの命を狙い忍び込みます。眠るブランに短剣が振り下ろされようとした瞬間、ブランのダイアウルフ「サマー」が刺客に襲いかかり、その喉を噛み切りました。
現場に残された上質な短剣を見たキャトリンは、ブランの転落が事故ではなく、何者かによって意図的に突き落とされたのではないか、そして口封じのために暗殺者が送り込まれたのではないか、という疑いを強くします。この事件は、スターク家とラニスター家の対立を決定的なものにする大きな要因となります。そして、この事件をきっかけにブランの運命も大きく動き出すことになります。(なぜブランが後に大きく変わってしまうのか、その片鱗がここにあります。)
王の道での衝突:アリアとジョフリー
王の道を進む一行の中で、別の衝突が起こります。婚約者であるサンサ・スタークと散策していた王子ジョフリーは、妹のアリアが肉屋の少年マイカーと木の棒で剣の練習をしているのを見つけます。身分の低い少年と遊ぶアリアを侮辱し、剣を向けるジョフリー。それを見たアリアは、ジョフリーの背中を木の棒で打ちます。
逆上したジョフリーがアリアに剣を振り上げたその時、アリアのダイアウルフ「ナイメリア」が飛びかかり、ジョフリーの腕に噛みつきました。アリアはナイメリアを森へ逃がします。
この事件はすぐに王ロバートとサーセイの知るところとなります。サーセイはアリアを罰するように激怒しますが、ネッドは娘を守ろうとします。ロバートは子供たちの喧嘩として穏便に済ませようとしますが、サーセイの怒りは収まりません。結局、ロバートはアリアの代わりに、その場にいなかったサンサのダイアウルフ「レディ」を殺処分するようネッドに命じます。我が子同然に育ててきたダイアウルフを殺すという非情な命令に、ネッドは苦悩します。サンサとアリアは泣き叫びますが、王命は覆りません。ネッドは自らの手で「レディ」を殺めることになります。この出来事は、サンサとアリアの間に亀裂を生み、スターク家とラニスター家の関係をさらに悪化させることになりました。
まとめ:第2話「王の道」のポイント
ゲームオブスローンズ第1章2話では、物語が大きく動き出す重要な出来事がいくつも起こりました。
- ティリオンとジョン・スノウの旅立ち: 二人はそれぞれの目的を持って北の壁へ向かいます。彼らの旅が今後どのような展開を迎えるのか注目です。
- ブラン暗殺未遂事件: ブランが何者かに命を狙われたことで、彼の転落が事故ではなかった可能性が浮上。キャトリンはこの謎を解明するため動き出します。
- ダイアウルフの運命: スターク家の子供たちの忠実な相棒であるダイアウルフ。ナイメリアは逃亡し、レディは処刑されてしまいました。この出来事は子供たちの心に深い傷を残します。
- 深まる対立: ブラン暗殺未遂事件と、アリアとジョフリーの衝突、そしてダイアウルフ「レディ」の処刑により、スターク家とラニスター家の対立は避けられないものとなりました。
これらの出来事が複雑に絡み合い、ウェスタロス大陸全土を巻き込む壮大な物語へと発展していきます。次回の第3話では、キャトリンがブランを襲った短剣の謎を追及し、デナーリスはドスラクの文化にさらに深く触れていきます。物語はますます目が離せなくなりますね。
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ゲームオブスローンズ1章3話をわかりやすく解説します。
ゲームオブスローンズ1章3話をわかりやすく解説します。 前回までのあらすじ 王の手となったスターク家の城主ネッドは、寝たきりのブラン以外の家族を連れ、ロバート王率いるラニスター家へ向かう ...
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